ご挨拶

 早いもので開業してもう3年経過し、4年目を迎えました。ニューヨークやワシントンDCでの9.11テロが起こって5年になります。当日アメリカ甲状腺学会に出席すべく、あと1時間で開催地のワシントンDCに到着という時点で緊急着陸を命じられた飛行機に乗っていました。大変な混乱の中、数日後にやっと深夜の日本に帰り着いたことが昨日のように思われます。開業医になった今は、国内の学会には出席しておりますが、なかなか国際学会には出席できなくなったのは残念です。

 当院は、先代時代から広告を一切出しておりません。それでも、このホームページを見て、遠方からも患者さんが尋ねてくださいます。甲状腺疾患の専門医は、ほんとに少ないのです。内分泌代謝科に所属する医師といっても、多くは糖尿病しか診られませんという医師が多いのです。残念ながら、今後も甲状腺疾患を適切に診られる医師が増えるとは思えません。日本甲状腺学会がバーチャル臨床甲状腺カレッジという企画を立ち上げました。一般の医師にも、甲状腺疾患を勉強していただこうとの意図ですが、私も臨床教授として講座を一つ担当させていただいております。委員を務めたバセドウ病の治療ガイドラインも、一応一区切りが付き、出版されました。このように学会としては、専門医以外の医師が甲状腺疾患を診ても、わからないとあきらめてしまわないように色々考えています。しかし、専門医が診る迄、間違いに気付かずにいた例を数多く経験しております。

 甲状腺疾患は難しいと言う医師が多いですが、確かに深い知識と臨床経験が要求されます。今後も、専門医として甲状腺疾患の治療に携わりながら、一般内科医としても皆様の健康管理にお役に立ちたいと存じます。なにとぞ、ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。 

平成18年9月吉日

                       飯高医院 院長
                       飯高 誠 

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