ご挨拶

電子機器の発達は早いもので、特にコンピューター技術の進歩は目を見張るものがあります。かつてフロッピーディスクは8インチもあり、その後5インチ、3.5インチとなり、インターネットも電話回線で接続していた頃を遠い昔のように思い出します。ただその為古い機械はすぐ使えなくなり、買い換えなければならなくなりました。

当院でも、何の問題もなく稼働しているレセプトコンピューターを、保守ができないという理由で電子カルテに替えることになりました。医療の電子化は国の施策であり、方向としては正しいと思いますが、様々なものを大量に使い捨てにしている現代の消費傾向がいつまで続くのか、ふと不安になります。電子カルテそのものは、大学勤務時代や現在も外来を担当しております伊藤病院で使用していますので、特に不安はないのですが、当分紙カルテを完全になくすことは不可能と思われます。電子カルテ導入時は、色々混乱もあると思われ、ご迷惑をお掛けするかもしれませんが、ご容赦ください。

日本経済も依然厳しい状況が続いています。医療も高齢化の問題があまりにも厳しく、将来の展望に明るい兆しは見えません。専門とする内分泌・甲状腺の分野でも、専門医が育たないという問題を抱えています。医療も経済の一分野である以上、患者数が多く経済効果が高い科が人気があり、リスクの多い科や患者数の少ない科は志望者が少ないのは致し方のないところかもしれません。せいぜい数少ない内分泌・甲状腺の専門医として、できる範囲内で頑張っていく所存です。
よろしくお願い申し上げます。

平成24年9月吉日

飯高医院 院長
飯高 誠


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